2004年04月01日

とあるフィクション-12(@w荒

ヲレはC子をウェンディーズに呼びつけた。
「ターゲットに関して極めて重要な情報を入手した(@w荒
C子は目を丸くした。
「重要な情報・・・・?」
ヲレはC子の前にショパンの「Trois nocturnes」の
楽譜を出した。
「君には今日からこれが弾けるようになってもらう(@w荒
「えっ・・・?」
「彼の母上が好んで弾いていた曲だ。
 彼は街でこれをふと聞いてたちどまっていた。
 ずっとだ。
 つまりこの曲は彼の心の奥へ通じる鍵となるものだ。
 君はピアノのレッスンを受けていたと言っていたな?」
「え、・・・ええ。でもこんな難しい曲・・・」
「全部弾けとは言っていない(@w荒
 ヲレは楽譜に赤いペンで印をつけた。
「ここから・・・ここまでだ(@w荒

「それくらいなら・・・なんとかなるかも」
「よろしい(@w荒
ヲレは次にある紙切れを出した。
「これが彼の母上のことだね?(@w荒
それは交通事故についての新聞の切れ端だった。
即死。信号を無視して突っ込んできた乗用車。
「・・・そう」
C子は頷いた。
母親が死んでから、少年は人が変わったようになった。
C子を遠ざけ、別の小学校から上がってきた少女と
付き合うようになったのもそれかららしい。

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とあるフィクション-11(@w荒

C子が惚れた少年は幼馴染だった(@w荒

二人が同じ公立中学に入ると、
中学の同じ管轄学区で別の小学校から来た少女が
少年の心を掴んだ。

C子は二人を遠くから見つめていた(@w荒

C子の2回の自殺未遂を示す手首の傷を見て
ヲレは決断した(@w荒

池袋。
ヲレは少年と友人の後を歩いていた。
どこからかピアノの音が聞こえ、
少年はそこに突然電気で打たれたように
立ち止まった。
音のする方向を探し、そちらをじっと。
少年の視線の先には楽器店があった。

「ショパンか(@w荒
"Trois nocturnes"だ。
ヲレは夜想曲の完成度が醸し出す心の甘露を
瞬間味わった。

楽器店が宣伝のために流している音楽。
黒いスピーカーが震えながら格調の高い調べを
あたりに広げている。

少年はじっと立ったままだった。
「どうしたんだよ」
少年の友人が尋ねた。

「いや・・・俺の死んだ母親がよく弾いていたんだ・・・」
少年は肩を落として歩き始めた。
 ヲレは少年の心の鍵を手に入れた。
「チャーーンス(@w荒

ヲレは心の中でほくそえんだ(@w荒

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とあるフィクション-10(@w荒

駅について烏龍茶を飲みながら電車を待っていると、
電話が掛かってきた。
A子だ。
「ね、お願い!あの子のために力になってくれないかなぁ??
 C子のときはあんなにうまくやってくれたじゃない?」
C子。
A子とは別の学校の子で、ヲレとA子の共通の知り合いだ。
あれは去年の春だった。

「あれはC子が精神的にかなり追い詰められていたから
ヲレも力を貸してやったまでさ(@w荒
 しかも偶然もあった(@w荒

そうだ。
ヲレはあのときのことを思い出した(@w荒

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とあるフィクション-9(@w荒

「何だって?(@w荒
少年の家から少し離れた道路で、
ヲレは電話しながら言った。
「あの少年と君の間をセッティングしろというのかね?(@w荒
電話の向こうの少女は、また必死にお願いをしている。
「・・・恋愛というのは他人まかせではダメなんだよ?(@w荒
ヲレは少女を批判した。
「わ・・・わかってるけど・・・わかってるけど・・・
 私どうすればいいかわからなくて・・・でも好きなの」
ヲレは少女というものの身勝手さと純粋さの両方が
入り混じった台詞に苦笑した(@w荒

「だが、君の頼みでは、結局家の位置を探す、
 ということまでだっただろ?
 これ以上ヲレがやることはないと思うが(@w荒

ヲレはそう言って電話を切った。
まあ面白い遊びだった。
たまにはこういうのも悪くないさ(@w荒

そう思いながら、ヲレは
元の駅の方に歩いて行った(@w荒

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とあるフィクション-8(@w荒

田舎のバスはそう簡単には発車しない。
先周りして歩いても間に合うかもしれない(@w荒

だが、不確実な選択肢を選択するのは
やはり未熟な者が行うことだ。

尾行の際には、ターゲットを
ちょっとしたことで見失うことも多い。
確実に対象を把捉できる手段を選択しなければならない。

ヲレはバスが出発すると同時にタクシーに乗り込んだ。
「・・・団地まで(@w荒
もし少年が途中で降りることになっても、
「ちょっと途中で用事を思い出したんで」と
言っておりることができる。
なるべく「あのバスを追え」とか「あの車を追え」
などという言葉は使わないのが望ましい。
運転手に余計な不審を覚えさせる必要はない。

ヲレはタクシーの中で世間話のようにその団地のことを訪ねた。
「ふっつーの団地かね?(@w荒
「はい、普通の団地ですよ。」
つまり高級所得者層が住んでいる蓋然性は僅少ということだ。
団地住まいで子弟を東京の私立、それもお坊ちゃん学校に
進ませるのは相当厳しい。
少年の家は、その団地の近辺の住宅地に存在するのだろうと
ヲレは当たりをつけた。
やがて、バスが団地の中の停留所に止まった。
ヲレは釣りなしで運賃を渡し、タクシーを降りた。
尾行する際には、小銭を十分に用意して、
切符やタクシーで釣りをもらう手間を省くことだ。
切符を買う際などに小銭を財布から出す手間を省くには
100円玉を置くポケットと、10円玉を置くポケットを
決めておくとよい。

少年は、ヲレの推測通り団地ではなく別の方向に歩いていく。
ヲレは少年の後を50mほどの間隔を空けて歩く。
やがて少年は一軒の家の中に吸い込まれていった。
2階建て。
まあまあの広さだ。

ヲレは更に歩いてからphsを取り出し、
B子に電話した。
「ヲレだ。
 王子様のお城の位置がわかったよ(@w荒


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とあるフィクション-7(@w荒

もっと安直な方法を使えば、
知り合いの予備校経営者から、
様々な手段で購入した学生名簿を回してもらい、
情報を知るという手段も存在する。
だが、ヲレはこの種の情報収集が結構面白いと感じているので
それを採用することはなかった(@w荒

これは一種の勝負なのだ(@w荒

やがて、電車がとある駅に止まり、
少年が身支度をして降りた。

ヲレは少年の視界に入らないようギリギリで
電車から降り、後を追った(@w荒

尾行というのは狩猟の本質を成していて、
人間が本能的にもっている狩猟本能を充足させる(@w荒

ヲレは少年の端整な後姿を距離を開けて追った。
少年は、バス亭の方に向かっている(@w荒

ヲレは、止まっているバスの行き先を読んだ。
××団地か(@w荒

今回、ノートブックPCはもっていない。
尾行の際には少しでも荷物は軽くするものだ。

ヲレは駅の近くのコンビニにすばやく入り、
地図で地理を確認した。
ここから1.2kmというところか(@w荒

「おそらく終点まで乗るだろうな」
さもなければ歩いても行けそうな距離だ。
posted by 東京kitty at 06:56| 東京 ☁| Comment(0) | とあるフィクション(@w荒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

とあるフィクション-6(@w荒

電車は新宿に入った(@w荒

ヲレは昼にとある昼食会に出て、
とある人々と
ロシア情勢について討議したばかりだった(@w荒

2時間経ったらとある少女のために
高校生の美少年の尻を
追いかけているわけだ。
ヲレは人生の不思議さを思って苦笑した(@w荒

ヲレはとある私鉄線に乗り換えた彼らを追った。
本当ならば、尾行というのは複数人で行う必要があるが、
ヲレほどの技量と経験があれば一人でも何という
ことはない(@w荒

コツは意識をつねに対象から半分離しておくことだ(@w荒

そのうちメガネヲタクはターミナル駅の一つで降りた。
ターゲットには妨害物がなくなった(@w荒


ここで距離を縮めるのは素人である。
ヲレは一旦とある駅で降りて、
車両を変え、遠方から少年を観察した(@w荒

電車は段々と辺鄙な場所に向かいつつあり、
車内の客も減少してくる。

わざわざ目立つ必要はないのだ(@w荒

posted by 東京kitty at 06:54| 東京 ☁| Comment(0) | とあるフィクション(@w荒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

とあるフィクション-5(@w荒

ヲレは車はその場所に置いておき、
別の場所に行っていたので、
彼女から指摘されて初めてその彼氏の顔を知った。
「これはかなりの美少年だな(@w荒
ヲレはB子が電車の中で一目ぼれしたのに
納得した。
はっきり言って下手な少女よりずっと美しい。
冷酷に言えばB子よりも美しい。
たった一回会っただけでもあそこまで惚れるわけだ。

少年はメガネを掛けたヲタク顔と一緒に電車に乗っている。
ヲレは気づかれないように近づき、会話を聞く。
どうやらゲームのことを話しているようだ(@w荒
格闘系のゲームが好きらしい。
「でさ、テストだけど数学どうする?」
メガネヲタクが言った。
「ああ。ここわかんなくてさあ」
少年はカバンからノートを出した。
ヲレはノートに書かれた少年の名前、クラスを
優れた動体視力で一瞬で把握し記憶した。
1年C組か。
高校生だな(@w荒


それにしても、
女子の制服を着せればそのまんま女で通るな(@w荒

ヲレは少年を見て思った(@w荒


posted by 東京kitty at 06:50| 東京 ☁| Comment(0) | とあるフィクション(@w荒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

とあるフィクション-4(@w荒

少女が一旦恋を知るとどこまでも貪欲になるものだ。
「家とかわからない?」
来たよ。かならずこうなると思っていたんだ(@wぷ
どうせA子が前にヲレがとある少女のためにしてやった
ことをB子にチクったに違いない(@w荒
ヲレはこっそりA子の太ももに軽く蹴りを入れて
A子を睨んだ(@w荒
ヲレは車でその学校の通学路に朝の通学時間に
車を停め、
小型カメラから通学してくる少年たちの
顔を全て収めた。
ヲレはそれをビデオテープに落とし、コピーして
B子に閲覧させた。
彼女が電話で時間と位置を指定し、
当該人物が明らかになった(@w荒

posted by 東京kitty at 06:49| 東京 ☁| Comment(0) | とあるフィクション(@w荒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

とあるフィクション-3(@w荒

その結果、ある学校が出た。
中高一貫の男子校だ。
ヲレは画面を少女に見せた。
「この制服かね?(@w荒
少女のさっきまで泣いていた顔はあっという間に
花のように明るくなった。
「うん、そう、そうよこれ!!」
学校の場所は少女の通学路からも大分離れている。
おそらく塾かそれとも遊びに行ったときにB子と
遭遇したのだろう。
「さて、これで彼氏の学校はわかった。
 あとは君たちで解決できるはずだ。
 ヲレの仕事はこれで・・・(@w荒
「まって・・・」
B子はか細い声で言った。
「まだ、何かあるのかい(@w荒

posted by 東京kitty at 06:44| 東京 ☁| Comment(0) | とあるフィクション(@w荒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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