2004年04月01日

とあるフィクション-16(@w荒

少年はその場に立ち尽くし、
嗚咽を漏らした。
「ねえ、どうしたの? どうしたの??」
C子は少年の手を握りながら言った。

さすがにこのことはC子には言っていない(@w荒

C子と悄然と肩を落とした少年は、ヲレが予めC子に指示してあった
喫茶店に入っていく。

ヲレも何食わぬ顔をして喫茶店に入る(@w荒
ヲレは時間を計っていた。
時間が来て、ヲレはC子に合図した。
C子は立ち上がった。
窓の傍にあるピアノに向かう。

「ちょっと弾いてみるね」
ショパンの夜想曲の旋律が広がっていく。
少年は目をつぶって曲に没入して耳を傾けていた。
音譜たちは空気を伝って少年の母の思い出を纏って
彼の心に深く滲んで(にじんで)いく。
が、やがてその音は急に止まった。
「・・・これ以上・・・弾けないよ」
C子が涙を流して言った。
「ごめ・・・お母さん思い出させちゃって・・・」
泣くような、笑うようなくしゃくしゃの顔でC子は少年の方に
振り向いた。

よろしい。
計画通りのセリフだ。
ヲレは前にC子に幾つか悲しい映画やドラマのビデオを
渡し、悲しいシーンを思い出してその場で瞬間に涙を
出せるよう訓練しておいた(@w荒

必要があれば女はすぐ女優になれる。
1週間もすると、C子は
ヲレが「泣け」と命令すると10秒から20秒で
涙を流せるようになった(@w荒

C子の進歩にはヲレも驚くほどだった(@w荒

ヲレは更に時間を確かめた。
窓から西日が上手いこと入り、
C子に後光を与えた。

少年も立ち上がり、C子の肩に手を置いた。
「・・・いや、いいよ。ありがとう」

ヲレはその姿を見て
「勝ったな(@w荒

 圧倒的に勝った(@w荒

と低く呟きながらブルーマウンテンを啜った(@w荒

すなわちC子と少年は復縁した。

ヲレはA子と電話しながらその時
夕陽の中で
二人が抱き合った美しいシーンのことを思い出した。

posted by 東京kitty at 07:29| 東京 ☁| Comment(0) | とあるフィクション(@w荒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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